本研究は、現在、以下の研究資金のもと行われております。

平成27〜28年度
科学研究費助成事業 若手研究(A)
研究課題名:霊長類動物を用いた子宮同種移植モデルの確立および免疫応答の解明と社会的基盤の構築
研究代表者 木須伊織

平成26〜27年度
科学研究費助成事業(科学研究費一部基金) 若手研究(A)
研究課題名:子宮移植による妊孕性再建技術の開発:霊長類動物を用いた基礎実験と社会の意識調査
研究代表者 木須伊織

平成25年〜29年
独立行政法人科学技術振興機構 研究成果展開事業 研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP) 産学共同促進ステージ/シーズ育成タイプ
平成27年より
国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)へ移管
研究課題名:MHC 統御カニクイザルの有用性評価と計画生産の検討
(企業責任者:株)イナリサーチ 佐藤伸一、研究責任者:東海大学 椎名 隆)
分担研究責任者 木須伊織

 私達は本研究の将来の臨床応用を見据えて、ヒトと同じ霊長類動物であるカニクイザルを用いて基礎実験を行っております。子宮自家移植実験では、世界で初めて霊長類における子宮移植後の自然妊娠及び出産に成功しました。現在は、免疫抑制剤を用いた子宮同種移植実験や子宮の虚血許容時間を検討する実験を行っております。

【詳細】
〜2014年〜

2014年1月

場所

滋賀医科大学動物生命科学研究センター

実験者及び協力者

木須、土屋、中川、河本、岩谷、加藤

内容

カニクイザルにおける免疫抑制剤血中濃度測定

コメント

カニクイザルの免疫抑制剤血中濃度コントロールは大変難しく、確実な薬剤投与を行うため、皮下注射によるシクロスポリン血中濃度動態の測定を行いました。6個体のサルの薬剤投与および経時的な採血は実験者にとって大きな負担となりましたが、センターの方々の多大なるご協力により、多くのデータを集めることができました。

2014年2月1日

場所

滋賀医科大学動物生命科学研究センター

実験者及び協力者

木須、三原、飯田、原、梅根、安達、的場、土屋、中川、河本、岩谷

内容

MHC統御カニクイザルの子宮同種移植実験

コメント

2部屋に分かれ、ドナー、レシピエントの手術を行いました。麻酔や術中管理において、不備な点が多くみられ、新たな課題が浮き彫りになりました。MHC解析やMLR試験の実験手順の確認を行うことができました。

(顕微鏡下での血管吻合)

2014年6月21日

場所

滋賀医科大学動物生命科学研究センター

実験者及び協力者

木須、梅根、安達、土屋、板垣、中川、河本、岩谷

内容

カニクイザルの子宮における虚血及び再灌流障害の解析

コメント

将来的に心停止ドナーを想定した場合、子宮の温阻血の許容時間や再灌流障害は重要な要素となってきます。そのため、サルの子宮を虚血にした状態を何パターンか作り(30min〜8h)、その後、血流を再灌流させ、臓器の障害や炎症反応、その後の月経回復率、妊娠率などを解析する実験を開始しました。今回は、子宮を8時間虚血(温阻血)したモデルを作製しました。初めて開始した実験で段取りがうまくいかなかったり、虚血の間の待機時間が長いため、実験は日にちをまたいでしまいました。

2014年7月13日

場所

滋賀医科大学動物生命科学研究センター

実験者及び協力者

木須、梅根、佐伯、土屋、板垣、中川、河本

内容

カニクイザルの子宮における虚血及び再灌流障害の解析

コメント

今回は、子宮を1時間虚血(温阻血)したモデルを作製しました。再灌流障害に対する術中管理を人と同様に行う必要があるため、今回から麻酔科医が研究協力メンバーとして加わり、実験を行いました。検体採取や採血に関しては前回よりスムーズよく行うことができました。

2014年8月31日

場所

滋賀医科大学動物生命科学研究センター

実験者及び協力者

木須、梅根、野上、土屋、板垣、中川、河本

内容

カニクイザルの子宮における虚血及び再灌流障害の解析

コメント

今回は、子宮を30分虚血(温阻血)したモデルを作製しました。サルの麻酔管理にも少しずつ慣れ、検体採取や採血に関してもスムーズよく行うことができました。また手術時間が短縮し、朝から開始して初めてまだ外が明るいうちに帰路につくこともできました。子宮血流遮断(子宮摘出)までの術式は安定して行うことができるようになりました。

2014年9月20日〜21日

場所

滋賀医科大学動物生命科学研究センター

実験者及び協力者

木須、梅根、野上、松原、土屋、板垣、河本

内容

カニクイザルの子宮における虚血及び再灌流障害の解析、血管吻合技術の習得

コメント

今回は、子宮を2時間虚血(温阻血)したモデルを作製しました。手術準備、麻酔管理、手術手技にも慣れ、順調に進めることができました。2日目は子宮同種移植を見据えて、血管吻合における血管の選択や吻合技術のシミュレーションを行いました。

2014年10月18日〜19日

場所

滋賀医科大学動物生命科学研究センター

実験者及び協力者

木須、梅根、安達、山田、佐伯、土屋、河本、中川

内容

カニクイザルの子宮における虚血及び再灌流障害の解析

コメント

今回は、子宮を2時間及び4時間虚血(温阻血)したモデルを作製しました。今回は獣医が不在でしたが、何とか自分達でサルの麻酔や術中管理を問題なく行えました。2日間にわたる実験でしたが、予定通り実験を遂行できました。

2014年11月23日〜24日

場所

滋賀医科大学動物生命科学研究センター

実験者及び協力者

木須、梅根、中村、安達、土屋、板垣、河本、中川

内容

カニクイザルの子宮における虚血及び再灌流障害の解析

コメント

今回は、子宮を8時間虚血(温阻血)したモデルを2個体作製しました。手術は時間をずらして並列で行いました。23日朝9時半から開始し、徹夜で手術を行い、24日の早朝6時に終了、と計20時間以上にわたる長丁場の実験となりました。このような徹夜がかりの実験に協力頂いたセンターの方々に大変感謝申し上げます。お陰様で手術は無事に予定通りに終了できました。

2014年12月14日

場所

滋賀医科大学動物生命科学研究センター

実験者及び協力者

木須、梅根、佐伯、土屋、板垣、河本、中川、吉田

内容

カニクイザルの子宮における虚血及び再灌流障害の解析

コメント

今回は、虚血(温阻血)実験のコントロールモデルを2個体作製しました。準備や手術にあたり、我々およびセンターの方々の手際がよく、手術実質時間(待機時間除く)はいずれも約3時間前後で行えるようになりました。並列での手術にも対応できるようになりました。また、今後の同種移植実験に向け、拒絶反応の診断のために定期的な子宮頸部生検による病理診断を計画しておりますが、その予行練習も行うことができました。

2015年1月31日

場所

滋賀医科大学動物生命科学研究センター

実験者及び協力者

木須、梅根、尾原、松原、山田、加藤、土屋、板垣、河本、中川、吉田

内容

カニクイザルの子宮における虚血及び再灌流障害の解析

コメント

今回は、子宮を2時間及び8時間虚血(温阻血)したモデルを作製しました。2個体を並列して行う手術にもだいぶ慣れることができました。また、翌日の実験に備え慶應大外科の尾原先生、松原先生、山田先生も実験に参加し、腹腔内解剖の確認を行いました。

2015年2月1日

場所

滋賀医科大学動物生命科学研究センター

実験者及び協力者

木須、梅根、安達(慶應大 産婦人科)
尾原、松原、山田(慶應大 外科)
加藤(国際医療福祉大学三田病院 移植外科)
土屋、板垣、河本、中川、吉田(滋賀医科大学動物生命科学研究センター)

内容

カニクイザルを用いた脳死ドナーを想定した子宮同種移植予備実験

コメント

今回は、カニクイザルを用いて脳死ドナーを想定した子宮同種移植予備実験を行いました。ドナーの開胸開腹を行い、大動脈、下大静脈を含めた血管を剥離し、大腿動脈から輸血のために瀉血を行い、大動脈をクロスクランプ。臓器保護液で腹腔内臓器を灌流させ、大血管を含めた子宮を体外に摘出しました。並行してレシピエントの骨盤内血管剥離を行っておき、摘出子宮をbacktableで処理を行い、レシピエントの腹腔内に移動。顕微鏡下にて血管吻合を行いました。ドナー、レシピエントに分かれ、同種移植の一連の手技の流れ、輸血の準備などを確認することができ、本番に向けた準備として大変有意義な実験となりました。

2015年2月28日~3月1日

場所

滋賀医科大学動物生命科学研究センター

実験者及び協力者

木須、梅根(慶應大 産婦人科)
尾原、松原、山田(慶應大 外科)
加藤(国際医療福祉大学三田病院 移植外科)
佐伯(麻酔科)
土屋、板垣、河本、中川、吉田(滋賀医科大 動物生命科学研究センター)
石垣、伊藤(滋賀医科大 病理学講座疾患病理制御部門)
椎名(東海大 基礎医学系分子生命科学)

内容

カニクイザルを用いた脳死ドナーを想定した子宮同種移植実験

コメント

今回は脳死ドナーを想定した子宮同種移植実験を行いました。実験を行うにあたり、何度も事前にミーティングを行い、手術術式、免疫抑制剤投与、感染症対策、手術の人員配置、輸血、臓器灌流などについて多くの議論を重ね準備を行いました。また、事前のMHC解析、MLR解析、FACS解析、DSA解析なども行い、対象個体の選定にも多くの時間をかけました。

手術当日はドナー・レシピエントに分かれ、ドナー手術から開始しました。予定通りに手術を行い、レシピエントの手術も開始しました。途中、麻酔関連のトラブルにより、急遽 、対象個体を変更するハプニングが生じ、新たなレシピエントの手術が夜の7時半となってしまいました。そのようなハプニングにも関わらず、各々の研究者が自分の担当の仕事を着実にやり遂げ、無事に手術を終了することができました。手術が終了したのは翌朝4時となってしまいましたが、研究者の方々、センターの方々共に疲労した表情は誰ひとり見せず、全員が達成感で満たされた表情をしておりました。

2015年4月4日

場所

滋賀医科大学動物生命科学研究センター

実験者及び協力者

木須、梅根、安達、土屋、河本、中川、吉田

内容

カニクイザルの子宮における虚血及び再灌流障害の解析

コメント

今回は、子宮を4時間及びコントロールモデルを作製しました。準備や手術を順調に進めることができました。また、先日の子宮同種移植後の個体の術後観察を行い、子宮頸部生検やエコーを施行しました。

2015年5月9日~5月10日

場所

滋賀医科大学動物生命科学研究センター

実験者及び協力者

木須、野上、的場(慶應大 産婦人科)
尾原、松原、山田(慶應大 外科)
加藤(国際医療福祉大学三田病院 移植外科)
佐伯(済生会神奈川県病院 麻酔科)
土屋、板垣、河本、中川、成田、吉田(滋賀医科大 動物生命科学研究センター)
石垣、伊藤(滋賀医科大 病理学講座疾患病理制御部門)
椎名(東海大 基礎医学系分子生命科学)

内容

カニクイザルを用いた脳死ドナーを想定した子宮同種移植実験

コメント

今年2回目の脳死ドナーを想定した子宮同種移植実験を行いました。前回同様、実験を行うにあたり、事前にミーティングを行い、前回の課題点、手術術式、免疫抑制剤投与、感染症対策、手術の人員配置、輸血、臓器灌流などについて多くの議論を重ね準備を行いました。特に麻酔管理が重要課題と考え、今回の実験では本格的な麻酔器を導入することとしました。
手術当日はドナー・レシピエントに分かれて行いましたが、手術前の準備も慣れてき始め、順調に準備を行うことができ、予定通り手術を開始できました。本格的な麻酔器の導入により術中麻酔管理も十分に行え、安定した全身状態で手術が進行されました。ドナー、レシピエント手術ともに順調で、予定通り深夜0時に手術終了となりました。術中大きなトラブルなく、意図した手術を行うことができました。手術終了時には研究者の方々、センターの方々共に前回よりも疲労感を感じさせない余裕のある表情でした。

2015年7月25日

場所

滋賀医科大学動物生命科学研究センター

実験者及び協力者

木須、安達、的場(慶應大 産婦人科)
尾原、松原、山田(慶應大 外科)
加藤(国際医療福祉大学三田病院 移植外科)
佐伯(済生会神奈川県病院 麻酔科)
土屋、板垣、河本、中川、成田、吉田(滋賀医科大 動物生命科学研究センター)
石垣、伊藤(滋賀医科大 病理学講座疾患病理制御部門)
椎名(東海大 基礎医学系分子生命科学)

内容

カニクイザルを用いた脳死ドナーを想定した子宮同種移植実験

コメント

今年2回目の脳死ドナーを想定した子宮同種移植実験を行いました。前回、前々回の移植モデルでは術後に拒絶反応がみられたため、今回は事前のチーム内での入念な打ち合わせの結果、免疫抑制剤のプロトコールを変更しました。また、術式に関しても手術直前のミーティングにより、血管吻合手技をより大血管で行う術式に変更し、手術に挑みました。
ドナーの手術は時間は要するものの、複雑な手術手技は安定化し、順調に行うことができました。また、レシピエントの手術では、血管吻合を大血管で行うことで、手術時間をこれまでより大幅に短縮できました。その結果、これまでに行った同種実験の中で最短の手術時間となり、初めて日にちを跨がずに手術を終えることができました。これは、手術手技の安定化、術式の変更のみならず、多くのメンバーが一つのチームとして一丸となってまとまったことを反映した証しだと思われます。今後の実験においてもチームのさらなる飛躍が期待できます。

2015年9月12日〜13日

場所

滋賀医科大学動物生命科学研究センター

実験者及び協力者

木須、安達、野上、中川(亮)、板垣、河本、中川(孝)、吉田、成田

内容

カニクイザルの子宮における虚血及び再灌流障害の解析

コメント

今回は、子宮を30分、1時間、4時間の虚血モデルを作製しました。準備や手術を順調に進めることができ、タイトなスケジュールでしたが予定通り実験を行うことができました。また、先日の子宮同種移植後の個体の解剖を行い、拒絶された子宮の摘出を行いました。

2015年10月17日

場所

滋賀医科大学動物生命科学研究センター

実験者及び協力者

木須、安達、神野、土屋、中川(孝)、河本、吉田、成田

内容

カニクイザルの子宮における虚血及び再灌流障害の解析

コメント

今回は、子宮を30分、1時間の虚血モデルを作製しました。日帰りのタイトなスケジュールでしたが予定通り実験を行うことができました。そして、ようやく昨年6月から開始した虚血及び再灌流障害の解析の実験を1年5ヶ月越しに終えることができました。この実験だけでも19回の実験を行いました。得られたデータをまとめ、新たな知見が得られればと思います。

2015年12月12日~13日

場所

滋賀医科大学動物生命科学研究センター

実験者及び協力者

木須、安達、加藤、山田、土屋、中川(孝)、河本、吉田、成田

内容

カニクイザルを用いた子宮移植を見据えた脳死ドナー臓器灌流方法の検証

コメント

通常の脳死ドナーからの腹部臓器摘出では、臓器摘出前の臓器灌流においては骨盤内の臓器の灌流は行われません。子宮は骨盤内臓器であり、脳死ドナーからの子宮提供を見据えた場合に、子宮も灌流する必要があります。そのため、現行の灌流方法を変更して子宮を灌流できる方法として、大腿動脈もしくは外腸骨動脈からの灌流方法を検討しております。しかしながら、灌流方法を変更することで、腹部臓器への影響が出ないことが必須条件となり、本実験ではその検証を行っております。 今回が初回の実験となりましたが、外腸骨動脈からの灌流を行い、各臓器の組織を経時的に採取し、酵素活性や病理組織学的所見を検討しました。予想以上に検体数が多く、検体処理に最初は大変手間がかかりましたが、しっかりと解析を行っていきたいと思います。

2016年2月6日

場所

滋賀医科大学動物生命科学研究センター

実験者及び協力者

木須、安達、竹田、的場(慶應大 産婦人科)
尾原、松原(慶應大 外科)
山田(慶應大 小児外科)
加藤(国際医療福祉大学三田病院 移植外科)
佐伯(済生会神奈川県病院 麻酔科)
土屋、板垣、河本、中川、成田、吉田(滋賀医科大 動物生命科学研究センター)
石垣(滋賀医科大 病理学講座疾患病理制御部門)
椎名(東海大 基礎医学系分子生命科学)

内容

カニクイザルを用いた脳死ドナーを想定した子宮同種移植実験

コメント

2016年における初回の同種移植実験を行いました。従来通り、手術の前には入念な打ち合わせを行い、手術術式、免疫抑制剤投与、麻酔管理などの確認を行い、実験に臨みました。

今回はドナーの腹腔内の癒着が強く、血管や組織の剥離に非常に苦労し、いつもよりも時間がかかり、大変な手術となりました。しかしながら、これまでの手術同様に繊細かつ丁寧に手術を進め、予定の手術を行うことができました。その結果、最終的な手術終了時刻は予定より30分のみの延長に抑えることができました。(約12時間)以前は手術終了が日にちをまたいでおりましたが、これまでの経験や苦労により手術や実験の段取りをスムーズよく進められ、トラブルなく安定した移植手術を行えるようになりました。子宮移植後のサルが順調な経過をたどることをチーム一同願っております。

2016年8月27日

場所

滋賀医科大学動物生命科学研究センター

実験者及び協力者

木須、安達、中村(慶應大 産婦人科)
尾原、松原(慶應大 外科)
山田(慶應大 小児外科)
加藤(国際医療福祉大学三田病院 移植外科)
佐伯(済生会神奈川県病院 麻酔科)
土屋、板垣、河本、中川、成田、吉田(滋賀医科大 動物生命科学研究センター)
石垣(滋賀医科大 病理学講座疾患病理制御部門)
椎名(東海大 基礎医学系分子生命科学)

内容

カニクイザルを用いた脳死ドナーを想定した子宮同種移植実験

コメント

前回から半年ぶりに同種移植実験を行いました。従来通り、手術の前には入念な打ち合わせを行い、手術術式、免疫抑制剤投与、麻酔管理などの確認を行い、実験に臨みました。
久しぶりの手術となりましたが、手術の準備、麻酔管理、手術の進行はスムーズで、前回同様に予定の時間内に手術を終えることができました。今回はこれまでの拒絶反応の頸管から、免疫抑制剤を1剤追加しており、子宮移植後のサルが順調に拒絶反応を起こさず経過してくれることを願っております。

2017年2月11日

場所

滋賀医科大学動物生命科学研究センター

実験者及び協力者

木須、安達、的場、野上(慶應大 産婦人科)
尾原、松原(慶應大 外科)
加藤(国際医療福祉大学三田病院 移植外科)
佐伯(済生会神奈川県病院 麻酔科)
土屋、板垣、河本、中川、成田、吉田(滋賀医科大 動物生命科学研究センター)
石垣(滋賀医科大 病理学講座疾患病理制御部門)
椎名(東海大 基礎医学系分子生命科学)
中川(株式会社イナリサーチ)

内容

カニクイザルを用いた脳死ドナーを想定した子宮同種移植実験

コメント

今回もこれまで同様に前回の実験結果を振り返りながら事前に全体ミーティングを行い実験に臨みました。前回の移植では免疫抑制剤であるリツキサンを加えたことで重篤な拒絶反応を抑えることができ、周期的な月経が見られているため、前回と同じ免疫抑制剤プロトコールを使用しました。前回の個体は現在妊娠をめざすべく人工授精を開始しております。またこの実験ではAMEDのプロジェクトの目的である移植実験におけるMHC統御サルの有用性を検証すべく、ドナーとレシピエントのMHCを一部一致させた個体間での移植を行いました。手術はドナー、レシピエントともに順調に進めることができ、定型化した手術を行うことができました。子宮移植後のサルが順調な経過をたどることをチーム一同願っております。

2017年7月22日

場所

滋賀医科大学動物生命科学研究センター

実験者及び協力者

木須、安達、國富(慶應大 産婦人科)
尾原(慶應大 外科)
山田(慶應大 小児外科)
加藤(国際医療福祉大学三田病院 移植外科)
佐伯(済生会神奈川県病院 麻酔科)
正木(東京女子医科大学 腎臓外科)
土屋、板垣、河本、中川、吉田(滋賀医科大 動物生命科学研究センター)
石垣(滋賀医科大 病理学講座疾患病理制御部門)
椎名(東海大 基礎医学系分子生命科学)
中川(株式会社イナリサーチ)

内容

カニクイザルを用いた脳死ドナーを想定した子宮同種移植実験

コメント

前回同様に前回の実験結果を振り返りながら事前に全体ミーティングを行い手術に臨みました。前回の個体では術後まもなく軽度に拒絶反応をきたしましたが、その後月経が回復していることから、前回と同様の免疫抑制剤プロトコールを計画しました。今回の移植手術では人数がいつもより少ないこともあり、術者の負担がやや増えました。さらに、真夏の時期の手術ということもあり、手術室内の室温が高温となり、汗をかきながらの手術となり大変でしたが、今回もいつもと同様の手術時間で手術を無事に終えることができました。前々回の個体は現在人工授精で妊娠を目指しており、前回の個体も月経回復が見られていることから、今回の個体も順調な術後経過を辿ることをチーム一同願っております。

2018年1月20日

場所

滋賀医科大学動物生命科学研究センター

実験者及び協力者

木須、的場、國富(慶應大 産婦人科)
尾原、松原(慶應大 外科)
山田(慶應大 小児外科)
加藤(東京女子医科大学 腎臓外科)
佐伯(済生会神奈川県病院 麻酔科)
土屋、板垣、河本、中川、吉田(滋賀医科大 動物生命科学研究センター)
石垣(滋賀医科大 病理学講座疾患病理制御部門)
椎名(東海大 基礎医学系分子生命科学)
中川(株式会社イナリサーチ)

内容

カニクイザルを用いた脳死ドナーを想定した子宮同種移植実験

コメント

今回の実験では、これまでの親族間での子宮移植を想定したものではなく、第3者からの臓器の提供を想定し、サルのMHC(主要組織適合遺伝子複合体)がミスマッチであるドナー・レシピエント間での子宮移植を行いました。これまでの親族間を想定した子宮移植後のサルでは全例に月経の回復に成功しており、今回のように第3者からの子宮提供を想定した場合では、拒絶反応が起きやすいのか、月経が回復できるのかを検証できればと思っております。朝8時半にセンターに集合し、夜の11時にセンターで解散となり、長時間に及ぶ手術ではありましたが、順調に手術を終えることができました。術後の経過が楽しみです。

2018年7月21日

場所

滋賀医科大学動物生命科学研究センター

実験者及び協力者

木須、的場、大野(慶應大 産婦人科)
尾原、松原(慶應大 外科)
加藤(東京女子医科大学 腎臓外科)
佐伯(済生会神奈川県病院 麻酔科)
土屋、板垣、河本、中川、村瀬(滋賀医科大 動物生命科学研究センター)
石垣(滋賀医科大 病理学講座疾患病理制御部門)
椎名(東海大 基礎医学系分子生命科学)
中川(株式会社イナリサーチ)
(見学者)
三木(東京女子医科大学 腎臓外科)
Dr. Min Jong Song (Catholic University of Korea)
Dr. Yu Liu(Fundan University of China)

内容

カニクイザルを用いた脳死ドナーを想定した子宮同種移植実験

コメント

前回同様に前回の実験結果を振り返りながら事前に全体ミーティングを行い手術に臨みました。今回の実験でも第3者からの臓器の提供を想定し、サルのMHC(主要組織適合遺伝子複合体)がミスマッチであるドナー・レシピエント間での子宮移植を行いました。我々のカニクイザルを用いた子宮移植基礎実験やその技術は国際的にも評価を頂いており、海外からも見学の希望の依頼を頂く機会が増えております。今回は韓国と中国の産婦人科医が手術見学にきました。また子宮移植の社会的関心も高まってきており、ミーティングや手術風景のメディア撮影も行われました。今回も手術は順調に予定通りに進み、無事に手術を終了することができました。順調な経過を辿ることをチーム一同願っております。

 子宮移植のヒトへの臨床応用には、基礎実験による医学的課題の解明だけでなく、他の生殖医療技術同様に、倫理的、社会的課題に対して慎重に議論していかなければなりません。私達は、2009年から子宮移植に関して、「子宮移植の臨床応用に関する研究会」を立ち上げ、勉強会・情報交換会を行ってきました。さらに2012年には、倫理的な問題をより多くの各専門分野の有識者の方々に議論して頂くために、「子宮移植の臨床応用に関する研究会」内の倫理委員会を設置し、本研究の臨床応用の可能性について様々な論議を重ねております。

【 「子宮移植の臨床応用に関する研究会」内倫理委員会構成委員 】

小野元 先生

聖マリアンナ医科大学病院 脳神経外科学教室 医長

久保田俊郎 先生

東京医科歯科大学 産科・婦人科学 教授

栗原千絵子 先生

(独)放射線医学総合研究所 分子イメージング研究センター 主任研究員

菅沼信彦 先生

京都大学大学院医学研究科 人間健康科学系専攻 教授

平山史朗 先生

東京 HART クリニック 臨床心理士、カウンセラー

松本亜樹子 先生

NPO法人 Fine 理事長 不妊症患者会代表

盛永審一郎 先生

福井大学医学部 客員教授

吉武久美子 先生

東京工科大学 医療保健学部看護学科 准教授

(五十音順)

【 委員会開催日、時間、場所、出席者、議題ならびに内容 】

第1回委員会

日時

2012年9月4日(火)18:00〜20:15

場所

東京大学医学部付属病院 入院棟A 15階 小会議室

出席委員

小野、久保田、菅沼、平山、松本、盛永、吉武

陪席

三原、木須、熊切、他若干名、書記:林、原木

内容

・各委員の自己紹介
・委員長選出
・「子宮移植研究の現状報告」(三原)
・「配偶子保存の重要性」(菊池盤、順天堂大学)
・質疑応答

第2回委員会

日時

2012年10月30日(火)18:00〜21:00

場所

東京大学医学部付属病院 入院棟A 15階 小会議室

出席委員

久保田、菅沼、平山、松本、盛永、吉武、栗原(欠席:小野)

陪席

三原、木須、他若干名、書記:林、原木

内容

・「スウェーデンにおける同種間子宮移植とその背景〜家族を持つための
  新しい試み〜」(石原理、埼玉医科大学)
・「先天性腟欠損症(MRK症候群)の診断と治療」(菅沼)
・「トルコの脳死ドナーからの子宮移植の論文報告」(木須)
・質疑応答

第3回委員会

日時

2012年12月26日(水)18:00〜21:00

場所

東京大学医学部付属病院 入院棟A 15階 小会議室

出席委員

久保田、菅沼、平山、松本、盛永、吉武、栗原(欠席:小野)

陪席

三原、木須、他若干名、書記:林、原木

内容

・「一般市民への子宮移植に関するアンケート調査」(平井園子、京都大学)
・「子宮移植を希望する2名の患者からの直接の声」(三原・木須)
・「子宮移植に関する論文レビューまとめ」(木須)
・質疑応答

第4回委員会

日時

2013年2月27日(水)18:00〜21:20

場所

慶應義塾大学医学部総合医科学研究棟 4階 4S会議室4

出席委員

久保田、菅沼、小野、松本、盛永、吉武、栗原(欠席:平山)

陪席

木須、三原、添田、阪埜、他若干名、書記:林、原木

陪席

・「移植医療の実際:移植コーディネーターの視点から」
  (添田英津子、慶應大学看護医療学部)
・「臓器移植法について」(小野)
・「これまでの倫理委員会議論のまとめ」(三原)
・「子宮移植の現状とプロトコール申請書類について」(木須)
・質疑応答

第5回委員会

日時

2013年12月24日、19:00〜21:15

場所

ベルサール飯田橋駅前 2F ROOM1

出席委員

小野、栗原、久保田、菅沼、平山、松本、盛永、吉武

陪席

木須、三原、阪埜、添田、他若干名、書記:林、原木

内容

・「子宮移植に関する最近の活動の報告」(木須)
・「子宮移植の臨床応用に対する今後の方向性」(三原)
・「『日本子宮移植研究会』立ち上げの主旨説明」(菅沼)
・質疑応答

第6回委員会

日時

2014年3月15日、10:00〜12:00

場所

ベルサール飯田橋駅前 2F ROOM1

出席委員

久保田、菅沼、平山、松本、吉武(欠席:小野、栗原、盛永)

陪席

木須、三原、阪埜 他若干名、書記:林、原木

内容

・「第5回委員会以降の経過報告」(木須)
・「子宮移植臨床適応指針の素案の検討」
・「日本産科婦人科学会、日本生殖医学会、日本移植学会への倫理申請書類
  の検討」
・質疑応答

第7回委員会

日時

2014年7月25日、19:00〜21:30

場所

慶應義塾大学医学部総合医科学研究棟 2階 会議室 2

出席委員

小野、久保田、栗原、菅沼、平山、松本、盛永、吉武

陪席

木須、荒井、松永、マスコミ関係者 他若干名、書記:塚本、林、栗原(佑)

内容

・「第6回委員会以降のプロジェクトチーム経過報告」(木須)
・「子宮移植の臨床研究に際しての指針の素案の検討」
・質疑応答

第8回委員会

日時

2014年8月17日、10:00〜11:40

場所

ベルサール飯田橋駅前 2F ROOM1

出席委員

栗原、菅沼、松本、盛永、吉武(欠席:小野、久保田、平山)

陪席

阪埜、木須、坂本、西川、山田、荒井、マスコミ関係者 他若干名、書記:栗原(佑)、林

内容

・「子宮移植の臨床研究に際しての指針(案)」について(プロジェクトチーム)
・当倫理委員会の今後の方向性(菅沼)
・質疑応答

 子宮移植医療に対する社会的コンセンサスを得るために、十分な情報提供の上、社会や子宮性不妊患者のニーズを調査し、意見を収集していくが必要と考えます。そのため、継続的に子宮移植に対する意識調査を行い、その情報を公開していきたいと思います。

【詳細】

 準備中

CAL(Clinical Anatomy Laboratory)
ヒトでの臨床応用を行う前には、動物実験だけでなく、ヒトを想定した十分な子宮移植の手術シミュレーションが求められます。そのため、私達は慶應大学医学部内のCAL (Clinical Anatomy Laboratory)という施設で、ご本人のご意志、ご家族のご協力によりご提供頂いたご献体で手術手技の習得を含めた臨床解剖を行っております。骨盤内の十分な臨床解剖学的知識に基づく、高度で安全性を確保するような手術手技を開発できるように研究を行っております。

2014年9月22日

場所

慶應義塾大学医学部CAL

実験者及び協力者

木須、梅根、野上

内容

子宮移植シミュレーションによる子宮移植手術手技の開発

コメント

ご献体(fresh cadaver)を用いて、子宮移植を想定した手術手技の習得を含めた臨床解剖を行いました。ドナー及びレシピエントの安全性をできる限り確保し、より低侵襲の手術手技の開発を目指して、子宮移植のシミュレーションや血管走行の確認を主な目的として実習を行いました。特に血管吻合のシミュレーションを行うことができ、大変有意義な実習となりました。献体してくださった献体者ご本人様のご意思とそのご意思に同意してくださったご遺族に感謝し、この経験を臨床に生かせるように努めたいと思います。

2014年11月15日

場所

慶應義塾大学医学部CAL

実験者及び協力者

仲村、木須、羽田

内容

子宮移植に必要な骨盤内臨床解剖の習得

コメント

ホルマリン固定遺体を用いて、子宮移植手術に必要とされる骨盤内解剖学の理解を深めるために臨床解剖を行いました。今回は特に内腸骨血管系の走行に注目し、ドナーの血管柄付き子宮摘出のイメージをつかむことができました。さらには、神経系の走行(大腿陰部神経、閉鎖神経、腰仙骨神経幹−坐骨神経、下腹神経、骨盤神経叢、仙骨神経S1~S3)、骨盤底筋群(内閉鎖筋、肛門挙筋群、尾骨筋、梨状筋)、梨状筋上下孔とその孔を通る血管神経の走行などの解剖も習得しました。安全な手術を行うためにはこれらの解剖を十分理解する必要があると考えられました。

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